来年以降、指導部が胡錦涛体制から習近平体制に移行する中国。内政・外交はどう変化するのか。中国勤務経験もあるジャーナリストが、その方向を解説する。
講演CDタイトル
習近平時代の中国――ポスト胡錦涛の内政と日米中関係
佐藤 賢氏(日本経済新聞社編集局政治部記者)習近平時代の中国―一党支配体制は続くのか 著者

■講演CDの主な内容
佐藤氏は今年3月まで中国に勤務し
中国の政治・経済・安全保障などを取材、
それを踏まえて習近平時代を解説し予測した。 <講演要旨>
2008年12月に重要発言があった。
「中国の執政地位は永遠ではない」と言うもの。
これは中国共産党は永遠に不滅である
ということを否定したもので、
胡錦涛国家主席の発言だ。
2012年の共産党大会で胡錦涛総書記が退き
習近平国家副主席が総書記に就く。
13年には国家主席になり、
順調にいけば12年から22年までは
習近平時代が続くと言える。
22~32年がポスト習近平時代に入り、
この間に一党体制が見直され共産党一党支配が崩れる
との見方も中国の識者の中にはある。
昨年12月にノーベル平和賞を受けた
劉暁波氏に聞いたところ、
利用者が5億人に達するインターネットが
民主化運動を後押ししており、
大衆からの民主化の動きと
共産党指導部からの民主化の
2つの動きが考えられるという。
その場合、
基本的人権が政治体制の問題になると見ていた。
それにしても中国の腐敗は深刻だ。
幼稚園でも病院でも賄賂が横行している。
こうした負の一方で
資産としての中国の経済力が最大のカギだ。
2020年頃にはGDPがアメリカを抜いて世界1になり
米中が逆転する見通しにある。
習近平時代の外交は国際協調路線をとりながら
時に強硬姿勢に転じるだろう。
国際摩擦を恐れず権益を守るとの見方が多い。
中国が今後、国際協調路線に進むと見るのは間違い。
なぜなら中国は「核心的利益」を最優先に考えているからだ。

【プロフィール】佐藤 賢氏(さとう・まさる)
1973年生まれ。
95年東北大学経済学部卒と同時に日本経済新聞社に入社。
政治部で自民党、民主党、外務省、防衛庁(現防衛省)などを担当。
2002―03年北京大学留学。
07年から011年3月まで中国総局(北京)に勤務し
中国の政治、外交問題などをジャーナリストの目で深く取材し、
ナマ情報を提供してきた。
帰国後は政治部記者として与党民主党の担当として最前線で活躍。
著書は
「習近平時代の中国 一党支配体制は続くのか」(日本経済新聞出版社)
■講演CDの要点
来年以降、指導部が胡錦涛体制から習近平体制に移行する中国。内政・外交はどう変化するのか。中国勤務経験もあるジャーナリストが、その方向を解説する。
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習近平時代の中国――ポスト胡錦涛の内政と日米中関係
佐藤 賢(日本経済新聞社編集局政治部記者)
【2011年11月第1週発売】(収録時間80分)¥3,300円(送料無料・税別)